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2021 年度 実施状況報告書

自閉スペクトラム障害児の睡眠の問題に対する遠隔での家族介入型認知行動療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K20312
研究機関国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター

研究代表者

宮崎 友里  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 認知行動療法センター, 研究生 (20911423)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
キーワードAutism Spectrum Disorder / 遠隔医療 / 認知行動療法 / 発達障害 / 児童 / 子ども / 心理社会的ケア
研究実績の概要

Autism Spectrum Disorder(ASD)は、社会的コミュニケーションの障害や、限定された反復的な行動様式を特徴とする。ASDと診断された子どものおよそ8割が睡眠問題を抱えている(Cortesi et al., 2010)。ASD児の夜間の睡眠問題は日中の問題行動を増悪すること(Fadini et al., 2015)や、ASD症状の程度に関わらず、睡眠問題がASD児の日中の問題行動と強く関連することが示唆されている(Lindor et al., 2019)。また、子どもの睡眠問題は養育者の抑うつを招き(Ystrom et al., 2017)、抑うつ傾向のある養育者は育児困難感を感じやすくなることから(Yoshioka-Maeda & Kuroda, 2017)、ASD児に見られる睡眠問題は、その養育者のメンタルヘルスにとっても重要な問題である。このような背景からASD児の睡眠の問題に対する心理社会的ケアが開発されているものの、わが国ではその有効性はもちろん、プログラム開発もされていない。また、ウィズコロナ禍の現在、遠隔で提供できるプログラムが望まれているものの、国際的に遠隔での提供形態を考慮したプログラムはない。
このような背景から、本研究では、ASD症状を呈する児童の睡眠問題に対する遠隔での心理社会的ケアの開発を目的とする。この目的の達成のために、既存のASDの睡眠の問題に対する心理社会的ケアに関する系統的レビューを実施し、ASDの睡眠の問題に有効な介入の構成要素の抽出をする。その後、抽出された介入の構成要素に基づき、遠隔支援に最適化したASDに対する心理社会的ケアの開発を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本年度は、当初計画していた調査予定先での調査が新型コロナウイルスの影響で実施ができず、研究計画の修正を行った。
これまで既存のAutism Spectrum Disorderの睡眠の問題に対する心理社会的ケアの有効性と安全性、構成要素の抽出を目的に、国内外の査読付き論文を対象にした系統的レビューを実施した。現在までに論文の抽出がおわり、各論文に記載されている介入プログラムの構成要素とその有効性、安全性をまとめている。この研究の成果は2022年度に学会発表予定である。

今後の研究の推進方策

引き続き、Autism Spectrum Disorderの睡眠の問題に対する心理社会的ケアの系統的レビューを進め、学会発表と論文化を行い、研究成果を公表する。また本レビューによって得られたデータから遠隔での提供形態に最適化した介入プログラムの開発を行う。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの影響で予定していた調査研究を実施できず、次年度使用額が生じた。現在、研究計画を修正し、研究を進めており、次年度使用額は修正した研究計画を円滑に進めるために人件費として使用予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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