素粒子物理学の目標は、この世界の最も基本的な構成要素を明らかにすることである。これまで、加速器のような巨大な実験装置を用いた研究が素粒子物理学を牽引し、世界の基本構造に対する人類の理解は飛躍的に進歩してきた。一方、そのような大規模な研究を行うためは多額の費用と時間を要するため、さらなる進展のためには異なるアイデアに基づく代替手法が必要とされている。その一つが、本研究で報告者が開拓している、天体現象を用いた手法である。本研究を通して、超新星の爆発エネルギーのような観測可能量が、地上実験で捉えることのできなかった未発見の粒子を探索する上で有用であることが明らかになった。
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