生体組織の導電率・誘電率や磁化率は病変の有無や進行度を反映するバイオマーカーの役割を果たし、その分布情報を画像化することでがんや神経変性疾患といった病変の特定や早期診断に役立つ。これまでにMRI磁場データから電磁気特性を再構成する数理手法開発に取り組んできた。しかしながら、臨床応用に向けた実用性向上のためには、MRI計測部分での撮像時間短縮やSN比の向上が必要不可欠である。本研究では、MRIの撮像シーケンス開発および受信コイルの最適化を行うことで上記の目的を達成し、これまでの画像再構成から新たに計測までが一体となった、包括的な「電磁気特性画像化モダリティの開発」を進めることができた。
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