研究課題/領域番号 |
21K20450
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
大森 文彦 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (00910762)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2024-03-31
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キーワード | TOD / 交通まちづくり / 鉄道沿線 / Covid-19 / テレワーク / 地価 / モビリティ・ハブ |
研究実績の概要 |
コロナ禍によるライフスタイルの変化を仮定し,2021年度および2022年度前半の首都圏の地価変化の分析を,主にテキストマイニング等の手法を用いて行った。またデンマーク・オールボー大学との学術交流を通じて,欧州における交通モードの変化とまちづくりについても研究を実施した(継続中)。こうした成果を踏まえて,下記4編の論文発表及び学会発表を実施した。 1) Covid-19感染症流行を受けた東京都市圏のライフスタイル変化に関する考察 公示地価の動向と不動産鑑定コメントに着目して 大森 文彦, 熊越 祐介 都市計画報告集 21(2) 177-182 2022年9月9日 2) 7008 新型コロナ感染症によるライフスタイル変化を受けた東京都市圏の都市構造の変化について 大森文彦 日本建築学会大会学術講演梗概集 (北海道) 2022 年 9 月 15-16 2022年9月 3) 私鉄沿線における自律的分散型都市構造としての離散的TOD 大森 文彦 2022年度 日本建築学会大会(北海道)研究集会資料集 2022年9月 4) The Potential of HUBs as Secondary TOD in Japan Fumihiko Omori, Nobuharu Suzuki 13th INTERNATIONAL ACADEMIC CONSORTIUM FOR SUSTAINABLE CITIES SYMPOSIUM 2022年9月13日
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の後半にあたる2022年度では,東南アジアに渡航し,現地の都市計画・都市開発当局へのヒアリングをおこない,東南アジア諸国におけるTOD(Transit Oriented Development)が,コロナ禍が今後の計画に対してどのような影響を与えたか,を探る予定であった。しかし,新型コロナ感染症の流行が2022年度も引き続き全世界的にみられたこと,特に日本からの出国や所属大学の渡航ルール,また渡航先の国の入国検疫ルールなどが厳しく,時にルール変更が頻発したため,なかなか渡航の予定を組むことが出来ず,一旦2022年度中の渡航・現地調査を断念し,2023年度に実施することとした。 一方で,2022年度から開始したデンマーク・オールボー大学との共同研究・学術交流は先方の基金負担によるもので,またデンマークの検疫ルール緩和等を受けて,デンマーク研究者の日本渡航,こちらからのデンマーク渡航を1度ずつ実施することにより議論が深まり,一定の進捗が見られたと考える。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は,東南アジア諸国に渡航し,現地の都市開発・都市計画当局からヒアリングをおこなうこと,現地の計画や実地を調査することにより,その比較分析をおこなうことに重点を置いて研究を進めたい。また,当初計画になかったデンマークの大学との学術交流も,2022年度を通じてお互いの理解が深まったため,本研究テーマと重複する項目が多いため,並行して進めつつ,本研究テーマを深めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
本来2022年度に東南アジア諸国に渡航して調査を行う予定であったが,渡航制限などにより渡航調査を延期し,予算の執行がほとんど生じなかったため,予算額と大きな差が生じた。本年度は,従来の計画に基づき,東南アジア諸国への渡航と現地調査を実施して旅費を使用する予定である。8月ー9月の渡航を予定して調整をおこなっている。また,人件費・謝金として60万円を計上していたが,データ入力の一部等で学外および学生の協力を得る人件費,ヒアリング先に謝金を支払うことで,使用する予定である。
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