研究課題
研究活動スタート支援
本研究は、不確実性の高い移動を伴う人びとの「まちの居場所」の獲得プロセスとその場所の特徴を明らかにすることを目指したものである。具体的な調査対象は、高頻度に生活拠点を移す複数拠点生活者ならびに生活拠点はほぼ変わらないものの頻繁に旅行に出かける高頻度旅行者である。前者では各居住地に「まちの居場所」がある者が多かったが、一方で「どこにも居場所はない」者も一定数確認される等の研究成果が得られた。
観光研究
本研究では、「まちの居場所」やサードプレイスに関する研究が、いわゆる定住人口である住民に偏りがちであること等を先行研究の整理で指摘した。その上で、複数拠点生活やワーケーションなど新しい生活様式が浸透しつつある社会での人びとの「まちの居場所」の実態について、量的・質的調査を通して一定の知見を提示できた点に学術的・社会的意義がある。