本研究課題では、水溶性の金属前駆体ならびにジカルボン酸を用いたゾル-ゲル法にて、高純度・高比表面積な種々のペロブスカイト酸化物の合成を行った。特にチタン酸ストロンチウム(SrTiO3)の比表面積は46 m2g-1であり、市販品の10倍以上の値であった。得られたSrTiO3は、シアノシリル化やKnoevenagel縮合などの液相の有機合成反応に対し、既存の触媒と比較して高い触媒性能を示した。詳細な表面分析の結果、SrTiO3表面に酸点と塩基点が共存することで基質を効率的に活性化し、高い触媒活性が得られたと結論した。
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