水晶振動子センサを用いたプローブスキャン方式の高速AFM装置を新規に作製し、温度変化があっても機械ドリフトが生じにくい設計上の工夫も施した。実際のスキャナ特性として約20kHzの制御帯域を有することを確認した。また、構築したAFMコントローラもFM-AFMが実施できることを確認した。残念ながら、本課題で開発した装置は依然として多くの調整を要している。しかし、旧プロトタイプAFM装置によって雪氷観察をした結果を解析すると、擬似液体層の存在が雪氷結晶の表面状態に大きく関わっていることがわかり、雪氷結晶の成長形態に大きく影響することが示唆された。今後、開発した装置を用いて擬似液体層の観察を続けたい。
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