これまでの研究により、腸内細菌叢の存在がマウス大腸粘膜固有層白血球においてmiR-200ファミリーによる遺伝子サイレンシングを促進する結果、腸管粘膜免疫の恒常性を担うIL-2産生を調節することを示唆した。本研究では、マウスT細胞株であるEL-4細胞へ合成2本鎖miR-200ファミリーを遺伝子導入することにより、このことを証明した。一方で、miR-200ファミリーの遺伝子導入により、免疫システムプロセスの遺伝子オントロジーを有する数種類の遺伝子の発現低下を観察したことから、miR-200ファミリーによるIL-2産生調節以外の免疫調節機構の存在が予想された。
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