研究課題
研究活動スタート支援
本研究では、高温で花粉形成が阻害される仕組みの解明を将来的な目標に、イネより同定された新規温度感受性雄性不稔因子が担う機能を明らかにするため、相互作用する因子の探索を目指した。まず、温度感受性雄性不稔系統の高温感受性期の推定を試み、出穂前12日~14日目を中心とする時期が重要であることを明らかにした。この時期を含むイネの葯よりRNAを抽出し、酵母two-hybrid用のcDNAライブラリーの作製を進めている。
作物生理学
本研究で温度感受性雄性不稔系統の高温感受性期を推定できたことは、温度感受性雄性不稔系統における高温条件下での花粉形成不稔のメカニズム解明のための有力な情報となる。同時に本研究において対象とした温度感受性雄性不稔をハイブリッド育種に利用する際の温度処理の時機に重要である。この高温感受性期に取得済みの新規温度感受性雄性不稔因子と相互作用する因子を明らかにすることで花粉形成不稔のメカニズム解明につながる。