• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 研究成果報告書

海洋性ケイ藻の環境変化に適応したCO2輸送メカニズムの解明

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 21K20595
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0603:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
研究機関関西学院大学

研究代表者

松井 啓晃  関西学院大学, 理工学研究科, 博士研究員 (60904109)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
キーワード無機栄養輸送 / 海洋環境応答
研究成果の概要

本研究では、海洋に広く繁栄するケイ藻の新奇CO2輸送体を探索し、環境変化にどのように応答するかを調べることで地球の物質循環のしくみを紐解くことを目的とした。ゲノム情報から輸送体候補を探索し、細胞内のどこで機能するかを調べ、細胞膜であることを示した。また、どのような環境で機能するかを遺伝子発現の変化から予測した結果、CO2、重炭酸イオン、リン酸、またはアンモニアを輸送する可能性が高かった。そこで、実際に遺伝子組換えケイ藻を用いることで、重炭酸イオンまたはリン酸を輸送するタンパク質を明らかとした。これら新奇輸送体の発見は環境変化をケイ藻がつぶさに感じ取り適切に対応していることを強く示唆している。

自由記述の分野

海洋分子生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

環境CO2の増加を受けて、海洋に広く生息する珪藻の光合成能を理解し、制御することで、ブルーカーボンを増加させることが求められている。今後、更なる海洋酸性化により海水中のCO2濃度は変化することが予測されている。しかし、現在のところ海洋におけるCO2輸送の仕組みは完全に分かっておらず、どの程度の吸収量になるかは不明である。本研究では、珪藻がナトリウム塩を多く含む条件でCO2のままではなく重炭酸イオンとして取り込むこと、また同様の環境でリン酸を積極的に取り込むことを示した。これらの結果は、海水の塩濃度によって無機栄養の取り込み経路に違いがあることを示唆しており、今後社会実装の際に有益な知見となる。

URL: 

公開日: 2024-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi