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2022 年度 実績報告書

管水路システムにおける圧力変動計測を利用したリアルタイム水管理手法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 21K20605
研究機関筑波大学

研究代表者

浅田 洋平  筑波大学, 生命環境系, 助教 (50911252)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
キーワードパイプライン(管水路) / ストックマネジメント / 圧力変動 / 数値シミュレーション / 漏水検知
研究実績の概要

本研究では、近年世界的に大きな問題となっている管水路の漏水に対処するため、圧力変動計測と数値モデルを組み合わせた簡便かつ高精度な漏水検知手法の開発に取り組んでいる。最終年度では,前年度で開発した圧力変動数値シミュレーションを用いた漏水検知手法の検証を模型管路実験および現場管路実験において実施し,本手法の有効性とパフォーマンスを調査した。模型管路実験は,農研機構農村工学研究部門の全長900mの鋼管で行った。漏水位置と漏水量をそれぞれ3パターンで変化させながら圧力変動計測を行い,本手法を用いて漏水検知を実施した結果,漏水位置が管全長に対して2%以下の誤差で,漏水量が実測値に対して30%以下の誤差で推定できることが明らかになった。現場管路実験は,新潟県佐渡島にある全長約18kmの農業用パイプラインと福島県にある全長約2kmの農業用パイプラインで行い漏水位置と漏水量を変化させながら圧力変動計測を行った。現場での圧力変動は複雑であるため,本手法を適用するためには漏水がない場合の現場での圧力変動を数値シミュレーションで再現する,すなわちキャリブレーションをする必要がある。今回対象とした現場の管路は様々な材質の管で構成されているため圧力波伝播速度が管路上で変化することを考慮し,管路上の圧力波伝播速度の分布を最適化によって決定することで精度の良いキャリブレーションを実現した。本手法を用いた現場管路における漏水検知については,現在解析中である。水使用量の推定についても計測した圧力変動の初期圧力上昇量から精度よく推定できることが明らかになり,以上から今回開発した漏水検知手法は漏水位置,漏水量,水使用量の推定に有用であることが示唆され,農業用パイプラインでの水管理の効率化と省力化に貢献することが期待される。模型管路実験と現場管路実験の結果を組み合わせて、ジャーナルへの投稿を検討している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Leak detection of an irrigation pipeline system using field-measured transient pressures in Sado Island in Japan2022

    • 著者名/発表者名
      Yohei Asada, Tetsuya Suzuki, Masaomi Kimura, Issaku Azechi, Toshiaki Iida
    • 学会等名
      PAWEES2022 International Conference
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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