鳥インフルエンザウイルス (AIV) は、8分節のRNAをゲノムに持ち、遺伝子再集合により、性状の異なる多様なAIV株が出現する。そのため、流行株の性状を把握するためには、AIVの全遺伝子分節の解析が重要である。本研究では、AIV全遺伝子分節を標的にした迅速な塩基配列解析法を確立し、流行株の性状変化をリアルタイムに検出する系の構築を目的とした。遺伝子解析時間が短く、安価なナノポアシークエンサーFlongleに着目し、迅速な塩基配列決定法を確立した。確立した手法により、AIV分離株の全遺伝子分節を解析し、疫学調査としての有用性を検証した。
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