研究課題/領域番号 |
21K20656
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0702:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
平塚 徹 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 腫瘍増殖制御学部研究員 (30893028)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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キーワード | ERK / ライブイメージング / 皮膚 / 膵臓 / ゆらぎ / 癌 |
研究成果の概要 |
本研究は、皮膚癌と膵臓癌という2つの腫瘍においてFRET生体ライブイメージングを用い、ERK MAPKシグナルのダイナミクスを比較検討した。皮膚において、ERK活性には揺らぎが多く見られるのに対し、膵臓においては比較的定常的な活性パターンが見られた。また、RasH2皮膚癌マウスモデルにおいて、癌の初期段階に見られたERK活性の揺らぎが定常的な高活性に変化した。さらに、定常的なERK活性状態では薬剤抵抗性が確認された。 以上のように、本研究はERK活性の時間ダイナミクスの重要性に迫ったものであり、癌の種類と進行段階におけるERK活性の揺らぎの変化とその薬剤治療抵抗性への関与を明らかにした。
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自由記述の分野 |
細胞内シグナル
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ERK MAPKシグナルは癌細胞の増殖を制御する最も古典的な細胞内シグナルと言える。これまでにERKを抑制する抗癌剤が多く開発され、臨床応用されている。しかしなお、癌細胞の不均一性や薬剤耐性に起因する問題から、癌を十分に克服できているとは言い難い状況である。特に、膵癌は難治性の癌として知られており、その早期発見と新規治療の開発は喫緊の課題であると言える。 本研究では、基礎研究アプローチが比較的容易である皮膚癌と、最も社会的需要が高いと考えられる膵臓癌の両方をターゲットにし、両者の橋渡しとなる基礎研究を行い、ERK活性のゆらぎが発癌過程および抗癌剤の反応性に寄与することを明らかにした。
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