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2021 年度 実施状況報告書

Cas13dを用いた両生類の四肢発生に関わる遺伝子の時期特異的ノックダウン

研究課題

研究課題/領域番号 21K20667
研究機関基礎生物学研究所

研究代表者

柴田 侑毅  基礎生物学研究所, 新規モデル生物開発センター, 特任研究員 (20909569)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
キーワードゲノム編集 / トランジェニック動物 / 両生類
研究実績の概要

研究課題であるCas13dとTetOnシステムを組み合わせた系を確立するため、本年度はまずヒートショックプロモーターの下流でTetOn3Gタンパクを発現するトランスジェニック(Tg)カエル(Tg(hsp:teton3g:cry:tdtomato))の作製に取り組んだ。この際、CRISPR/Cas9を用いて、ゲノムターゲティングを基とした新規Tgアフリカツメガエルの作製法(NEXTrans)を開発した。NEXTrans法は、ホストゲノムの特定領域が組み込まれたベクター、特定領域内で設計されたsgRNAおよびCas9タンパク質をインジェクションすることで、高効率で特定の領域に標的DNAを組み込んだTgを簡便に作製できる(ゲノムターゲティング)。本手法の開発にあたり、Fin and gill keratin (FGK) promoter、Crysterin promoter、CMV promoter、Sox2 promoterの下流にGFPやtdTomatoを組み込み、組織特異的に蛍光タンパク質が発現することを確認している。しかしながら、組み込まれた外来遺伝子が次世代に継承するgermline transmissionを確認するに至っていないため、性成熟の完了を待ち、早急に解析を進める予定である。本手法は広くTg作製に用いられているREMI法やI-SceI法に加え、第3のTg作製オプションとなることが期待される。NEXTrans法を用いて、今年度の目標であったTg(hsp:teton3g:cry:tdtomato)個体のF0世代を得ることに成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在までに、NEXTrans法により当面の目標であったTg(hsp:teton3g:cry:tdtomato)個体のF0を得ることに成功した。アフリカツメガエルは性成熟までに1年を要する為、現在次世代取得に向けて、飼育を続けている。また、Cas13dを発現するvectorを構築しており、今後標的となる遺伝子のguide RNAを組み込む予定である。アフリカツメガエル同様にNEXTrans法によるTgイモリ作製に取り組んだが、現在までにF0世代は得られていない。このため進捗状況としては「やや遅れている」と判断した。

今後の研究の推進方策

今後の研究推進の方策として、Tg個体(Driver line)の掛け合わせからF1世代を作製し、NEXTrans法により作製したTg動物のgermline transmission効率を評価する。本効率が悪い場合、新規に別の方法でTg動物を作製する必要が出てくる。加えて、Cas13dおよびsgRNAを発現するvectorを組み込んだTg動物(Responder line)を作製する。
Responder lineの性成熟およびDriver lineのgermline transmissionを確認したのち、両者を掛け合わせることで、コンディショナルに標的遺伝子の発現を抑制する系を確立する。

次年度使用額が生じた理由

日本動物学会および日本比較内分泌学会の年次大会に参加するため予算を計上していたが、オンライン開催となったため交通費や宿泊費等の実費がかからなかったため。次年度においてTg動物作製に関わる物品の購入に使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] CRISPR/Cas9を用いた新規トランスジェニックカエル作製法の開発2021

    • 著者名/発表者名
      柴田侑毅、餅井真、鈴木賢一
    • 学会等名
      第45回日本比較内分泌学会およびシンポジウム

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公開日: 2022-12-28  

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