本研究では、生体イメージングを用いて、光を用いた新たながん治療法である光免疫療法(PIT)による免疫・炎症反応の推移を明らかにすることを目的とした。ヌードマウスにヒトがん細胞を移植して作製した担癌マウスにPITを行い、[18F]FDG-PETやMRIを用いて経時的に解析した結果、PITを行った腫瘍の周囲で炎症性浮腫が生じることが見出された。さらに、ImmunocompetentマウスであるC57BL/6JマウスにPITを行った場合、ヌードマウスと比較して血中電解質や炎症性サイトカインの変化などが大きいことが示され、T細胞などの免疫細胞がPITによる生理学的応答に深く関与していると考えられる。
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