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2022 年度 研究成果報告書

熱帯熱マラリア原虫のアフリカ型アルテミシニン耐性機序解明

研究課題

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研究課題/領域番号 21K20765
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
研究機関順天堂大学

研究代表者

福田 直到  順天堂大学, 医学部, 助教 (10913048)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
キーワードマラリア / 薬剤耐性 / アルテミシニン
研究成果の概要

我々はウガンダ共和国北部でKelch13 C469Y変異およびA675V変異を有するアルテミシニン耐性熱帯熱マラリア原虫を発見し、これらの変異が臨床的耐性と関連することを示した。本研究は変異原虫の表現型を培養系で確認することを目的として開始した。しかしゲノム編集によって同変異を導入した標準培養株は明確なアルテミシニン耐性を示さず、何らかのバックグラウンド変異が耐性獲得に必要であると考えられた。そこでフィールド由来耐性株のゲノムを解析し、新たな変異XがA675V変異と同時に入ることで有意に耐性度が高まることが分かった。ゲノム編集により変異Xを導入した原虫を作製し、表現型解析を進めている。

自由記述の分野

寄生虫学

研究成果の学術的意義や社会的意義

アルテミシニンは現時点で熱帯熱マラリアに対する第一選択薬である。本薬剤の導入により世界のマラリアコントロールは著しく進歩したが、近年アルテミシニン耐性原虫が急速に増加しており、治療失敗や患者の増加がみられている。2021年時点ですでに年間2億人以上がマラリアに罹患し、うち60万人以上が死亡するという莫大な社会的損失が生じている。本研究はマラリアの被害が最も大きいアフリカで新たに出現したアルテミシニン耐性の機序を明らかにするものであり、耐性遺伝子マーカーとしての利用や、耐性原虫に対する新規治療の開発、耐性原虫が集団内で増加する機序の解明と公衆衛生戦略の立案など、様々な応用が期待される。

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公開日: 2024-01-30  

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