我々はウガンダ共和国北部でKelch13 C469Y変異およびA675V変異を有するアルテミシニン耐性熱帯熱マラリア原虫を発見し、これらの変異が臨床的耐性と関連することを示した。本研究は変異原虫の表現型を培養系で確認することを目的として開始した。しかしゲノム編集によって同変異を導入した標準培養株は明確なアルテミシニン耐性を示さず、何らかのバックグラウンド変異が耐性獲得に必要であると考えられた。そこでフィールド由来耐性株のゲノムを解析し、新たな変異XがA675V変異と同時に入ることで有意に耐性度が高まることが分かった。ゲノム編集により変異Xを導入した原虫を作製し、表現型解析を進めている。
|