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2022 年度 実績報告書

IFNA-STAT3 axisの制御と免疫治療の併用による革新的膵癌治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K20790
研究機関東北大学

研究代表者

井上 亨悦  東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (30912711)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
キーワード膵癌 / 癌微小環境 / 腫瘍免疫
研究実績の概要

マウス由来の膵癌細胞株(KPC, AK4.4)で、IFNAR1のノックダウンを作成した。マウスの膵臓に移植し、腫瘍の増殖を評価すると、IFNAR1の高発現株であるAK4.4でのみ、腫瘍の増殖抑制効果が認められた。AK4.4のノックダウンでは、STAT3の活性が低下しており、IFNA-STAT3 axisの制御が、腫瘍の増殖を抑制していることが判明した。
次に、IFNAR1の遮断がICBの効果を高めるかどうかをマウス実験で評価した。wild typeとノックダウンの細胞をマウスの膵臓に移植し、ICBの治療を加えて、腫瘍の増殖を評価した。wild typeにおいては、ICB の効果は認められなかったが、IFNAR1ノックダウンの細胞ではICBの効果を認め、IFNA-STAT3の制御がICBの効果を高めることが示された。
最後に、anti-IFNAR1 antibodyを用いて、pharmacological IFNA-STAT3 inhibitionがICBの効果を高めるかを検証した。anti-IFNAR1 antibodyは腫瘍の増殖を抑制し、さらにanti-IFNAR1 antibodyとICBのcombinationは更なる効果をもたらした。過去の文献で、IFNAR1 antibodyがIFNガンマを上昇させ、免疫を賦活化することが報告されており、腫瘍組織内のIFNガンマをPCRで調べると、anti-INFAR1 antibodyがIFNガンマの発現を上昇させていた。このことから、IFNA-STAT3の制御はIFNガンマの発現を高めることにより、腫瘍免疫を賦活化することが示唆された。

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公開日: 2023-12-25  

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