軟部平滑筋肉腫は、有効な治療薬が少なく予後不良の疾患である。近年、腫瘍シグナル伝達経路、免疫チェックポイント分子を標的とした治療が、短期間の無増悪生存は得られるものの、根治は困難である。 近年、遺伝子発現を調整する因子として、RNAの翻訳後修飾がRNAの安定化、分解促進に寄与するエピトランスクリプトームという概念が登場した。我々は、RNAメチル化酵素の遺伝子異常を解析し、ALKBH5遺伝子増幅を見出した。免疫染色でALKHBH5高発現、METTL3高発現は、低発現と比べて、有意に核分裂数が多かった。以上から、RNAメチル化酵素METTL3、ALKBH5の阻害は新規治療標的となることが示唆された。
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