研究課題
研究活動スタート支援
大腸癌周術期に血液と尿の採取を行い、cell free DNA(cfDNA)を抽出し、デジタルPCR法を用いて、血中および尿中のKRAS変異ctDNAを測定した。当科で大腸癌手術を行った78例を対象として測定したところ、術前のKRAS変異ctDNAの検出率は血中で20.0%、尿中で12.8%と術前は血中で高かったが、術後の経時的な測定においては、術後翌日以降、尿中でより高い検出率を示した。また、尿中ctDNAの周術期における経時的な変化はいくつかにパターン化できた。
大腸癌
本研究において、大腸癌周術期に血中および尿中のKRAS変異ctDNAの測定を行い、尿中においてもctDNAの経時的な変化を捉えることが出来た。尿中ctDNAの測定は非常に低侵襲に可能であり、経時的な測定に適していると考えられる。本研究におけるこれまでの結果から、尿中ctDNAは大腸癌周術期において鋭敏に測定可能であることから、バイオマーカーとして有用となりうる可能性が示唆された。