希少疾患であり、治療方針を決定しづらい神経内分泌腫瘍において、国内最大数の症例数に基づく治療経験ならびに保存検体を用いて、手術適応となる患者群を検討した。特に、治療方針に難渋する悪性度の高い症例における手術適応を示したことは貴重なデータであると考える。 また予後と相関する可能性がしさされたEg5に関してはマウスの実験ではあるが、Eg5を阻害することによってゲムシタビン耐性膀胱癌に対して抗腫瘍効果を示すことが報告されている(L.Sun et al. PLoS One 2015)。今後神経内分泌腫瘍においても予後予測因子としてだけではなく、有用な治療ターゲットとして応用可能である可能性が考えられた。
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