本研究課題の遂行により、ERK5がグリオーマ幹細胞の機能制御メカニズムに深く関連することを見出した。さらに、ERK5阻害剤が、グリオーマ幹細胞の機能を抑制させる働きがあることを実証した。近年、グリオーマだけでなく白血病、乳がんや前立腺がんなどにおいても、その病態とがん幹細胞特性に緊密な関連性があることが報告されている。本研究成果による、「グリオーマ幹細胞の機能調節機構の解明」により、 グリオーマを含む難治性がんに対する新規治療標的が明確になるだけでなく、がん幹細胞が関与する様々ながんに対する根本的治療法開発への展開が期待される。
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