心不全は増加傾向にある日本人の重要な死因である。心不全では、病的心肥大が生じるが、その機序は十分には解明されていない。ユビキチン化による標的タンパク質の翻訳後修飾は、タンパク質の機能調節や分解において重要な役割を担う(Nat Med.2014;20:1242-53.)。HECW2はNEDD4ファミリーに属するHECT型ユビキチン転移酵素である。近年、HECT型ユビキチン転移酵素と心疾患との関連が報告されているが、心臓におけるHECW2の機能についての報告はない。病的心肥大発症におけるHECW2の研究を行うことで、新たな病的心肥大の機序やHECW2の機能解明につながる可能性がある。
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