研究課題
研究活動スタート支援
脳卒中発症後24時間未満で入院した前方循環の主幹動脈閉塞患者21例(男性12例,女性9例,平均年齢±SD:76.1±7.4歳)を連続的に対象とし,従来のDWI-PWIミスマッチを用いて求めた虚血性penumbra容積と我々が開発したPRESTO-QSMから求めたOEFの上昇部位容積との比較を行った.両者の間で相関関係を認めたことから,PRESTO-QSMが急性期脳梗塞の治療選択を導くペナンブラバイオマーカーとしての可能性があることが明らかになった.
神経内科学
本研究ではQSMで得られた低灌流領域を用いて,造影剤を使用しなくても脳組織の低灌流領域を描出できる次世代MRI画像バイオマーカーを確立させることができた.造影剤を使用せずに非侵襲的に実施できるようになれば,ペナンブラ領域の評価をより多くの施設で行えるようになると考えている.ペナンブラ領域を評価することで,再灌流療法の適応の判断が定量的に行えるようになり,多くの症例が安全で有効な治療を受けられる機会が増えると期待できる.