慢性閉塞性肺疾患(COPD)は20%ほどに喘息を合併し、喘息―COPDオーバーラップ(ACO)と呼ばれる。喘息合併がないCOPDと比較してACOは臨床経過や治療方針が異なるため、ACOの診断的バイオマーカーの確立が重要である。本研究ではCOPD、喘息、ACOのマウスモデルを用い、アレルギー性気道炎症の起点となるⅡ型肺胞上皮に着目し、各モデルから同細胞を単離してシングルセルRNA-seq解析を施行した。 同解析では、ACOモデルで特異的に発現が亢進した遺伝子をいくつか同定した。これらにつきin situ hybridizationや免疫組織化学染色を行い、それぞれの発現レベルや局在を示した。
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