細胞分化は、真核多細胞生物に固有の生命現象プロセスの一つであり、その厳密な時空間的制御は個体形成、生体の恒常性維持に必須である。近年、生命科学の研究におけるエピジェネティクス分野の発展は、様々な生命現象の新たな側面を明らかにしてきており、それは細胞分化の研究でも同様である。本研究では、造血細胞系譜の分化過程とマスター転写因子に注目し、未知のエピゲノム制御機構を解明することで,造血細胞系譜特異的な知見のみならず細胞分化の根本原理、遺伝子制御からその表現型に迫る普遍的細胞分化メカニズムの解読とその異常により引き起こされる様々な疾患メカニズムの解明を目指す。
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