• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 研究成果報告書

上咽頭癌におけるエクソソームへのPD-L1分泌を介した抗PD-1抗体耐性機構

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 21K20946
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0905:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
研究機関金沢大学

研究代表者

小林 英士  金沢大学, 医学系, 助教 (00632530)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
キーワード上咽頭癌 / エクソソーム / PD-L1
研究成果の概要

既に上咽頭癌モデルにおけるエクソソームへのタンパク輸送への関与が報告されているUCH-L1およびそのファルネシル化に着目した。ファルネシル基転移酵素阻害剤である、FTI-277ならびにTipifarnibも用いた解析を行った。Tipifarnibは近年頭頸部癌領域において抗腫瘍効果が報告されている。
これらのファルネシル基転移酵素阻害剤によりエクソソームの分泌が抑制されること、ならびにPD-L1の発現を抑制する可能性があることが示された。これらの結果により、ファルネシル化がエクソソームの形成機構、特にPD-L1陽性エクソソームの形成機構に関与していることが示唆された。

自由記述の分野

耳鼻咽喉科・頭頸部外科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

癌の浸潤・転移には、エクソソームと呼ばれる細胞外小胞が関わる細胞間情報伝達機構が重要な役割を果たしていることが分かってきた。近年抗PD-1抗体製剤が、上咽頭癌を含む頭頸部癌において承認されたが、その奏効率は期待を下回っている。他の癌種において薬剤耐性機構へのエクソソームへの関与が報告されており、上咽頭においても同様に、その薬剤耐性機構に、エクソソームが関与していることが予想される。本研究によって、上咽頭癌におけるエクソソームへのタンパク分泌機構の解明につながった。抗PD-1抗体製剤耐性の機序の解明ならびにその回避を通じた臨床応用・新規創薬につながる社会的意義のある研究である。

URL: 

公開日: 2024-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi