研究課題/領域番号 |
21K20984
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
尾松 淳 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70908334)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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キーワード | 全身性強皮症 / 表皮細胞 / DNAアプタマー |
研究実績の概要 |
表皮細胞の増殖・抑制に関わる複数のシグナルの抑制・活性化を実現するために比較的安価であるDNAアプタマーの作成をSELEX法をもちいて検討した。 表皮細胞の増殖に関わるIL-17やEGF受容体などの各受容体に結合するDNAアプタマーの取得を網羅的に行った。合成一本鎖DNA核酸ライブラリーを基に核両端にプライマー配列を持つ40塩基のランダムDNAを化学合成し、各受容体細胞外ドメインの組み換えタンパク質と混合し、結合配列を単離してPCR増幅する一連のサイクルを行い配列解析を行い、結合する複数のDNAアプタマー配列の単離に成功した。次に上皮細胞特異的Fli1欠失マウスより採取した表皮細胞をもちいてIL-17A、EFGなどの結合活性を確認した。その結果、IL-17Aに対する有用なDNAアプタマーを同定した。また、現在IL-23などのDNAアプタマーも作成中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
表皮細胞の増殖・抑制に関わる複数のシグナルに対する網羅的なDNAアプタマーの作成をSELEX法で試み、IL-17AのDNAアプタマーに関する作成手法を確立した。また、別のサイトカインであるIL-23についても現在作成の目処が立ってきており、計画通りの進行速度で研究できている。
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今後の研究の推進方策 |
確立したIL-17AのDNAアプタマーを用いてナノリポソームカプセル含有クリームによるdrug delivery systemの確立を試みる。また、IL-23のDNAアプタマーについてもin vitroでの検討を進めDDSへの応用も試みる。
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