研究課題
研究活動スタート支援
全身性強皮症は皮膚および内臓諸臓器の線維化と血管障害を特徴とする全身性の自己免疫疾患である。多臓器線維化の背景には創傷治癒機転の異常が存在し、皮膚においては硬化と難治性皮膚潰瘍が主要な臨床症状である。表皮細胞の増殖・抑制に関わる複数のシグナルの抑制・活性化を実現するために比較的安価であるDNAアプタマーの作成を検討した。 表皮細胞の増殖に関わるIL-17やEGF受容体などの各受容体に結合するDNAアプタマーの取得を網羅的に行った。結合するいくつかの有用なDNAアプタマーを同定した。
皮膚科
表皮細胞は皮膚の最外層にあるため外用薬などで容易にアクセスでき、治療ターゲットとして最適です。特に強皮症では傷の上皮化障害がありますが、その原因である複数の表皮細胞由来蛋白の発現異常を是正するような核酸アプターを開発し外用剤とすることで、強皮症での難治性皮膚潰瘍に対する新規治療薬に繋がっていきます。その礎を今回の研究では行えたと考えております。