研究課題/領域番号 |
21K21004
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
工藤 武久 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (70909770)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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キーワード | 歯の発生 / 活性酸素 |
研究実績の概要 |
我々は、生命活動を営む上で酸素を利用する。体内に取り込まれた酸素の一部は、通常の状態よりも反応性の高い活性酸素(Reactive Oxygen Species:ROS)となることがある。この活性酸素は、DNA損傷、蛋白質の変性、各種酵素の機能失活などをもたらすが、それらの障害の多くは各種の修復機構により修復される。活性酸化による酸化そのものも、抗酸化機構によって抑制されている。しかし、抗酸化機構や修復機構の能力を超えた過剰な量の活性酸素が発生した場合、それらの過剰な活性酸素によって老化、がん、糖尿病、高血圧などの多くの疾病が誘発されると考えられている。一方で、活性酸素は負の要素だけではなく、その強い酸化力により、細菌などへの免疫反応にも利用されるとの報告がある。さらに、活性酸素は細胞間のシグナル伝達、細胞の分化などの生理活性物質として機能するとの報告もあるなど、活性酸素の全貌は掴めていない。野生型マウスの歯胚に、活性酸素が発現することを見出した。本研究は、歯の発生における活性酸素の意義を明らかにすることを目的とする。本年度は、活性酸素が発現する時期を、詳細に検索した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
活性酸素の有無は、NBTによる染色で判定した。Verginal plugでの交配の有無では、マウスの胎仔のステージに大きなばらつきが生じる。そこで、胎仔の重さで発生ステージの詳細な把握を試みたが、重さ測定の際に器具が胎仔に触れることで、活性酸素が偽陽性になることが判明し、実験方法の変更を余儀なくされたため。
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今後の研究の推進方策 |
活性酸素の有無はdihydroethidiumとしても検知することが可能である。Dihydroethidiumによる検索において、重さ測定の際に器具が胎仔に触れることで偽陽性となるか判定する。偽陽性にならなければ、Dihydroethidiumによる検索で研究を行っていく。NBTによる染色後に行える発生ステージの詳細な把握法の開発も試みる。
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次年度使用額が生じた理由 |
必要なマウス数の獲得に時間を要した関係で、使用できなかった消耗品が生じた。また、コロナの関係で納品が遅れ、使用できなかった消耗品が生じた。次年度は、前述した推進方策にしたがい、必要な実験動物、試薬等の消耗品類を購入する。また、国内外の学会における成果発表の旅費に充てる。
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