口唇・口蓋裂に伴う顎裂部の閉鎖治療に有効な組織工学的手法の確立を目的として、コラーゲンからなる足場材料にストローマ細胞由来因子1alpha、骨形成因子-2、血管内皮細胞成長因子を複合化した材料の設計に取り組んだ。この目的のため、それらの因子にコラーゲン結合性ポリペプチドを融合したが、融合に伴う構造・機能への影響を評価するため、高次構造予測プログラムを用いた解析を試みるとともに、予測された構造の妥当性を実験的に検証した。その結果、三種類のキメラタンパク質の構造と機能について基礎的知見を得ることができた。また、本研究で用いたプログラムがキメラタンパク質の高次構造予測に有用であることが示唆された。
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