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2022 年度 研究成果報告書

メカノバイオロジーから迫る血中循環腫瘍細胞クラスターの特性の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 21K21019
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0907:口腔科学およびその関連分野
研究機関熊本大学

研究代表者

前城 学  熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (40906145)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
キーワードCTCs / 転移 / CTCクラスター / メカノトランスダクション / DTCs
研究成果の概要

原発巣から循環腫瘍細胞 (circulating tumor cells:CTCs) として遠隔臓器に播種し生着した癌細胞は、一定期間休眠状態で潜伏し,転移巣形成のシードとなる。申請者らは,転移性休眠を再現する担癌マウスモデルに高解像度トラッキング法を応用し,特定の癌細胞集団のみが血中の流体剪断応力に適応可能なCTCクラスターを形成することで,効率的に遠隔臓器に生着することを見出した。そしてこの知見をもとに、転移過程における癌細胞の力覚応答能の違いに基づくクローン選択の存在を世界に先駆けて提唱した。これを“メカノセレクション”と名付け、メカノバイオロジーの観点から癌の転移について病態を捉えた。

自由記述の分野

癌の浸潤転移

研究成果の学術的意義や社会的意義

我々の知見は、転移過程でのクローン選択の基盤にメカノバイオロジカルな機構が存在することを示している。近年、足場の硬さや力といった力学的環境が癌細胞の悪性形質と関連することが示されている。また本研究結果から、特殊な力覚応答性は原発巣で既に付与されている可能性が示された。特に癌細胞におけるゲノム異常のメカノセレクションへの関与は診断学的に重要であると考える。近年、医用画像の撮影解析技術の発展から,心血管系や臓器・組織の微細な力学的特性の違いを捉えることが可能となりつつある。今後は,臨床レベルでもメカニカルな観点で病態を捉えていくことが癌の診断治療を開発していく上で重要な一つの課題であると考える。

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公開日: 2024-01-30  

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