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2022 年度 実績報告書

ラットう蝕モデルを用いたピロリ菌定着抑制に対する乳酸菌の有効性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 21K21037
研究機関大阪大学

研究代表者

門田 珠実  大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (10908643)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
キーワードヘリコバクター・ピロリ菌 / ミュータンスレンサ球菌 / L. delbrueckii / う蝕
研究実績の概要

本研究では、これまでに204名の被験者を対象として採取した唾液および抜去歯からヘリコバクター・ピロリ菌の検出を行った。その結果、61名の被験者(29.9%)からピロリ菌が検出され、そのうち38名(62.3%)の抜去歯はC2以上のう蝕に罹患していた。一方で、ピロリ菌が検出されなかった被験者143名のうち、抜去歯がC2以上のう蝕に罹患していた被験者は66名(46.2%)であった。これらのことから、象牙質に及ぶう蝕の存在はピロリ菌の口腔への定着の一因となる可能性が考えられる。
また、昨年度実施した16Sメタゲノム解析において、ピロリ菌が検出されず抜去歯にう蝕が認められなかった被験者の口腔から検出されたL. delbrueckiiに着目してミュータンスレンサ球菌やピロリ菌との関係性について検討を行った。L. delbrueckiiを単独でde Man-Rogosa-Sharpe寒天培地へ播種した際と比較して、L. delbrueckiiとピロリ菌を播種した場合に形成されるコロニー数が減少した。これらのことから、L. delbrueckiiはピロリ菌と共に培養することでその増殖が抑制される可能性が示された。
次に、ミュータンスレンサ球菌、L. delbrueckiiおよびピロリ菌を共培養したものをMitis-Salivalius Bacitracin (MSB) 寒天培地に播種したところ、ミュータンスレンサ球菌単独培養やミュータンスレンサ球菌とL. delbrueckiiを共培養したものをMSB寒天培地へ播種した場合と比較して、形成されたコロニーが大きく減少した。これらのことから、L. delbrueckiiおよびピロリ菌と共に培養することで増殖が抑制される可能性が示された。

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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