本研究課題では、糖化最終産物(Advanced Glycation End products ; AGEs)による石灰化メカニズムのさらなる解明のため、8週齢の雄SDラットの上顎大臼歯に対して糖化ゼラチンスポンジを用いた直接覆髄実験を行い、マイクロCT撮影による評価、走査型電子顕微鏡(SEM)観察および光学顕微鏡観察を行った。 実験の結果から、糖化ゼラチンは歯髄細胞に対してオステオポンチンを介して石灰化を促進しつつ、IL-6による炎症の制御下で、異栄養性石灰化を引き起こすことが分かった。この新たな石灰化機構は、より効率良く、短期間で硬組織を誘導する新たな方法の創造につながると考えられる。
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