神経障害性疼痛は、口腔顔面領域においても日常の歯科治療や口腔外科手術により引き起こされる可能性がある難治性の慢性疼痛で、現在行われている治療法では鎮痛効果が不十分な場合や年齢や副作用のため使用できない場合もあり、病態メカニズムを解明することで効果的な治療法を確立することが必要と考えられる。本研究では、過去の研究で脊髄損傷による神経障害性疼痛に関与することが明らかにされたNetrin-1に着目した。 眼窩下神経結紮により疼痛を発症させたラットの三叉神経脊髄路核尾側亜核において、Netrin-1は神経細胞に発現し、神経障害性疼痛への関与の可能性が示唆された。
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