我が国における骨粗鬆症患者が年々増加している。治療薬の大きな副作用として顎骨壊死(MRONJ)の発症があり,その対応が歯科臨床現場では大きな問題である。本研究では,既存薬とは異なる機序で破骨細胞の分化誘導を制御しうる真菌二次代謝産物TerreinがMRONJ発症病態に及ぼす影響を検証した。 骨粗鬆症を誘導開始と同時に各種試験薬を投与し,4週目に抜歯後,さらに4週間試験薬の投与を継続して,8週目に抜歯部の炎症状態をライブイメージングで評価した。その後上顎骨等を摘出し,硬組織の状態をマイクロCTによって評価した。解析後のサンプルを用いて組織切片を作成し,破骨細胞の分化状態をTRAP染色にて評価した。
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