研究課題/領域番号 |
21K21109
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
五十嵐 尚子 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (40910138)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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キーワード | 独居がん |
研究実績の概要 |
本研究では、医療者からみた独居がん患者の特徴的な問題の実態を既存のデータの再分析と介護員を対象としたインタビュー調査により明らかにすることを目的としている。 わが国では、独居世帯の増加・高齢化に伴い、独居がん患者が増加している。しかし、診断から看取りまでどのような医療やケアが必要か明らかになっていない。そこで申請者は、医療者に対し独居がん患者の特徴的な問題についてインタビュー調査を実施したが、療養場所別の分析をしていない点や対象者に介護員が入っていない点などの限界が生じた。病院または在宅といった療養場所によって患者の身体症状の程度や患者が使用できる資源が大きく異なることが考えられるため、療養場所別に更なる分析が必要であると考えられる。また、家族の援助が少ない独居患者を身近で支援している介護員は独居がん患者が直面する問題をより患者の視点に立って体験していると考えられるため、介護員を対象とした調査を実施することにより独居がん患者の実態の把握ができると考えられる。実態を把握することは、独居がん患者に対する医療の質向上につながると考えられる。 2021年度は、独居がん患者の特徴的な問題についての既存のインタビューデータを療養場所別に分析するために、データの整理、分析中である。 また、介護職へのインタビュー実施に向けて調査協力のリクルートをしている段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
令和4年度に実施予定のインタビュー調査は介護職を対象としているため、コロナ禍で業務負担や感染リスクを危惧していることから、調査協力のリクルートが当初の予定より遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
データ分析を完遂させ、論文の執筆を行う。また、同時に介護職へのインタビュー調査もコロナ禍であることを配慮しつつ実施していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のためインタビュー調査のリクルートに遅れが生じており、謝金やインタビューのリクルート時に使用する物品(衛生用品やOA用品)の使用が少なかった。 次年度はコロナ過を受けて、インタビューをリモートで出来るように設備を整えるために、タブレットやWifiなどを購入することを検討している。
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