出生性比の低下は、戦争や災害などの社会的事象や、妊婦個人の個人的な心理的ストレス、またカロリー摂取が多いことによる身体的ストレスなど、様々なストレスを妊婦が受けた際に生じることが報告されてきた。本研究では、新生児死亡率に大きな課題を残しているアフリカ農村部に着目し、地域での生活習慣(向精神物質の摂取習慣)が出生性比にもたらす影響を明らかにした。男性の出生割合低下は動物において、集団が危機的状況に曝された場合に観察されている。つまり、出生性比の低下の背景には、母子の健康にまで影響が及んでいる可能性もあり、アフリカ農村部での実態を明らかにした新規性と学術的発展性を生んだ。
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