2019年の新型コロナウイルス感染症発生後、若年世代のメンタルヘルス不調(=精神的不健康)への支援は長期的視野を要する。また、パンデミック以前に有効だった支援策が、生活様式の変化に伴い、十分な効果を発揮していない可能性がある。本研究では、一般の中学・高校と連携して大規模疫学調査を実施し、思春期の精神的不健康の有病率と予防/危険因子(睡眠・運動習慣、対人関係、都市部での学校生活)を検証した。約5人に1人の思春期児が精神的不健康(抑うつ不安症状)を抱えていた。また、睡眠・運動習慣およびオンラインを介したコミュニケーションの機会は予防因子であることも示唆された。
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