多施設DPCデータと厚生労働省のレセプト情報等情報データベース(NDB)を利用し、COVID-19の医療システムへの短期的、中期的な影響について分析を行った。その結果、短期的には病院の診療報酬収入、予定手術、急性冠症候群、脳卒中、肺炎、などの入院症例の減少が示された。中期的には、緊急PCIの院内死亡割合、非COVID-19患者の集中治療室でのリスク調整死亡率のCOVID-19流行による有意な変化は見られなかった。さらに、二次医療圏単位での影響の分析の結果、二次医療圏の人口密度と、各感染拡大期の診療提供の変化の相関関係と各感染拡大期の変化の傾向の違いの存在が示された。
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