研究課題/領域番号 |
21K21138
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
福重 春菜 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (20758726)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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キーワード | ナースコール / ログ解析 / 看護ビックデータ / 医療情報 / 看護管理 |
研究実績の概要 |
圧倒的にナースコール発報数が多い患者が存在することが明らかになっている。しかし、どのような患者の発報数が多いのかは分かっていない。 本研究の目的は、病院に蓄積されている大量のデータを活用し、ナースコール発報数の多い患者の背景要因を明らかにすることである。 本研究では、ナースコールに関連があると思われる多数の電子カルテ項目を入手し、その関連性について分析を進めている。すでに複数の項目についてナースコール発報数との関連は明らかになっており、今年秋に開催される学術集会にて発表を予定している。 ナースコールが患者アウトカムや看護業務の遂行に与える影響は大きく、その対応方法の検討は看護体制にとって重要な要素である。本研究結果は、「発報数の多い患者」になる可能性を予測し、予めそのような患者の入院病棟配置を検討する等の「事前の対策」に活用されることで、看護管理への一助となると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は大量データを取り扱うため、データ分析補佐やデータ整理ためのための雇用を予定し、計画書にも人件費を計上していた。 しかし、本研究データはそのデータの特性上学外に持ち出せずそれらの雇用は学内で行う必要があることから、昨年度は感染状況を鑑み雇用を見送った。 そのため、データ分析には限りがあり、進捗にやや遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
現在はナースコール発報数と各データ項目との関連を進めているが、患者背景を明らかにするにはデータ項目間の関連性も明らかにする必要がある。 今年度は、それら複数項目間の関連性の検証に着手する予定である。 また、データ分析補佐やデータ整理ためのための雇用を開始し、データ分析を加速させる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
感染状況を鑑みデータ分析補佐やデータ整理ためのための雇用を見送ったため、次年度使用額が生じた。 これについては、本年度に雇用を開始し、遅れを取り戻す予定である。
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