世界的に進む高齢化に伴い、視覚や聴覚障害、および二重感覚障害(視覚。聴覚障害が両方ある状態)者数は増加傾向である。本研究成果は、これまでの先行研究を支持するものであり、二重感覚障害が生活範囲の狭小化と関連することを示した最初の研究報告のため、今後の二重感覚障害者への予防策を講じる上で重要な知見になると考えられる。 加齢に伴う視力や聴力の低下は、最も一般的な老年症候群の症状であり、高齢期のアクティブなライフスタイルの妨げとなる可能性がある。そのため、要介護や認知症予防の観点からも、加齢に伴う視力や聴力の低下に対しては、治療可能な早期より適切な診断と治療の重要性が高まっている。
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