職場における不適切な言動は労働者の精神的・身体的健康を損ない、公衆衛生の問題となっている。しかし、これらの好ましくない言動を行ってしまう要因についての研究は未だに不足している。本研究では、2回の就業者に対する調査結果を比較し、頻度の高い職場における好ましくない言動の種類、パワハラを受けた経験・周囲でパワハラを目撃または耳にした経験・学校でのいじめ被害の経験・仕事の要求度・職場のソーシャルキャピタル・自尊感情と好ましくない言動との関連、またパワハラを受けた経験と抑うつ状態・自殺念慮との関連、さらには職場のパワハラについての取組とパワハラを受けた経験との有意な関連を明らかにした。
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