本研究では,脳卒中後にさまざまな後遺症や困難を経験しながらも家事を行える自信があるかどうかを定量化する尺度の開発を目指した.脳卒中者へのインタビューや文献調査によって項目プールを収集し,家事に対する自己効力感を測定する項目を収集した.これらの検討によって,身体に痛みがあるときでも家事をする自信があるか,手に麻痺があっても家事をする自信があるか,疲れている時でも家事をする自信がある,などが尺度項目として生成された.尺度特性の検討には課題を残しており,今後はさらに分析を進めて信頼性と妥当性の検討を継続していく必要がある.
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