研究課題
研究活動スタート支援
住民健診受診者を対象にして白血球DNAを抽出し、ヒトゲノム全体のDNAメチル化指標である5-メチルシトシン(5mC)とDNA脱メチル化の中間産物である5-ヒドロキシメチルシトシン(5hmC)の割合を測定し、生活習慣病との関連について解析を実施した。その結果、5hmC高値群において心疾患および脳血管疾患の既往歴者が有意に多く、日本人集団においてDNA脱メチル化が循環器疾患と関連することを示唆した。
疫学
DNAメチル化及びDNA脱メチル化は、遺伝子配列に依存しない遺伝子発現の制御機構であり、様々な生活習慣病の発症と進展に関与していることが明らかとなっている。従来、DNAメチル化レベルと生活習慣病に焦点を当てた疫学研究が主体であり、DNA脱メチル化に焦点を当てた疫学研究は限定的である。DNAメチル化およびDNA脱メチル化の双方と生活習慣病との関連についてエビデンスを構築することは、発症メカニズム解明およびバイオマーカー確立に寄与することができると考えている。