本研究では、食行動科学的な側面から熱産生脂肪の役割を検討することにより、従来の代謝研究では明らかにすることのできない、熱産生脂肪の新たな役割の解明に挑戦した。 熱産生脂肪細胞(褐色脂肪細胞、および、ベージュ脂肪細胞)は、エネルギー消費量を増加させ、肥満症や糖尿病の予防、改善に寄与することが知られている。そこで、本研究成果は、エネルギーの消費と摂取の両面から、肥満、糖尿病の改善にアプローチできる介入法の開発につながると考えられる。 また、食事内容の選択が必要となる現代の食生活様式では、食行動に及ぼす要因を明らかにすることは、より実践的な栄養指導方法の開発につながると考えられる。
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