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2021 年度 実施状況報告書

足底腱膜およびアキレス腱の力学的特性の相互作用の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K21231
研究機関早稲田大学

研究代表者

塩谷 彦人  早稲田大学, スポーツ科学学術院, 助教 (60907153)

研究期間 (年度) 2021-08-30 – 2023-03-31
キーワードMRI / 足底腱膜 / アキレス腱 / 筋腱複合体 / スティフネス
研究実績の概要

本研究は、足部・下腿に存在する強靭な弾性組織である足底腱膜とアキレス腱の解剖学的な連結に着目し、これらの組織の力学的特性の関係や個人差・性差を詳細に解析し、受動的な関節角度変化および等尺性筋力発揮中の相互作用と身体運動パフォーマンスとの関連性を明らかにすることを目的とする。

当該年度は、足底腱膜・アキレス腱の相互作用を検討するためのMRI撮像プロトコルを構築した後、健常若年男女40名を対象として、MRI法を用いて受動的な関節角度変化における足部・下腿の撮像を行った。各関節角度における足底腱膜・アキレス腱の長さ変化と関節トルクとの関係から各組織の力学的特性を算出し、それらの関係や個人差・性差を検討した。

足底腱膜・アキレス腱スティフネスには個人差や性差(女性は男性と比べて足底腱膜が硬く、アキレス腱はやわらかい)が見られたが、これらの関係は男女とも有意な負相関(足底腱膜が硬いほどアキレス腱はやわらかい)を示した。また、受動的な足関節角度変化中の足部アーチの可動域と足底腱膜スティフネス、受動的な足関節角度変化中の脛骨に対する踵骨の可動域とアキレス腱スティフネスはそれぞれ有意な負相関(スティフネスが高いほど可動域は小さい)を示し、足底腱膜とアキレス腱の力学的特性のバランスが人間の足部・足関節の受動的な可動域を説明することが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウイルス拡大により実験が進まない時期があったが、概してこれまで順調にデータを取得できている。

今後の研究の推進方策

今後は一般人に加えて長距離ランナーをリクルートし、等尺性筋力発揮中の足底腱膜・アキレス腱の相互作用と身体運動パフォーマンスとの関連性について検討していく。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス拡大により、身体運動パフォーマンスの定量評価に利用する三次元動作解析システムの納期がずれ込んだため。
今年度は早期にシステムの導入・整備を進め、データを取得していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)

  • [学会発表] Fascio-tendinous linkage in the human lower extremity2022

    • 著者名/発表者名
      Shiotani H., Takahashi K., Tomari K., Honma Y., Hayashi H., Sado N., Kawakami Y.
    • 学会等名
      2022 International Symposium Multi-level Structural and Functional Adaptability of Skeletal Muscles and the Whole-Body
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] Mechanical interactions between Achilles tendon and plantar fascia modulate passive mechanics of human ankle-foot complex in vivo2022

    • 著者名/発表者名
      Shiotani H., Takahashi K., Honma Y., Tomari K., Hayashi H., Sado N., Kawakami Y.
    • 学会等名
      9th World Congress of Biomechanics 2022 Taipei
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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