研究課題
脳卒中者の機能回復を促進するためには、身体活動量を増加させることが重要である。近年は、身体活動量測定のために加速度センサーを内蔵した身体活動量計が広く用いられている。しかし、脳卒中者における身体活動量計の妥当性は十分に検証されておらず、どのような測定条件が適切なのかは明らかでない。また、身体活動量計から得られる様々な指標(座位行動時間など)の中で、どのような身体活動量指標が機能回復に関連するかは不明である。本研究の目的は、研究①脳卒中者における活動量計を用いた身体活動量測定の妥当性を明らかにすること、研究②脳卒中者の機能回復に関連する身体活動量指標を多施設前向き研究にて明らかにすることである。2021年度には、身体活動量計の妥当性検証に関して、20名の測定を終える予定であったが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、想定よりも取り込みが遅延しており、現在10名の測定を完了したところである。2023年度中には当初目標としていた20名の測定を終える予定であり、脳卒中者における最適な身体活動量計の測定条件を明らかにする。脳卒中者の機能回復に関連する身体活動量指標の検証に関しては、現在2施設での測定を開始して、計50名の取り込みを終えた。現在、さらに6施設での測定準備を進めており、2023年度中には100名の測定を終える予定である。2022年度中に集積されたデータを分析し、入院中の機能回復に関連する身体活動量指標を明らかにして、論文投稿を予定している。
3: やや遅れている
①の妥当性検証に関して、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、対象者のリクルートに影響が生じている。当初は2021年度中に20名の測定を終える予定であったが、現在10名の測定を完了したところである。2022年度中には20名の測定を終えられる予定である。②の機能回復に関連する身体活動量指標の検証に関しては、現在2施設で50名のリクルートを終えており、さらに6施設での測定準備を進めており、2022年度中には当初目標であった100名の測定を完了する予定である。
①に関して、引き続き対象者のリクルートを進め、2022年度中には当初予定の20名の測定を完了して、脳卒中者における最適な身体活動量計の測定条件を明らかにする。②に関して、2022年度中に100名の測定を終えて、回復期脳卒中者の機能回復に関連する身体活動量指標を明らかにする。①、②ともに測定が完了し次第、データ分析を行い、学会発表および論文作成に取り掛かる。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、研究協力施設において入院制限などの処置がなされて、対象者のリクルートに大幅な制約が生じた場合は、新たな研究協力施設を追加するか、予定よりも期間を延長することも検討する。一方で、仮説生成の横断的解析や副次的検討について、暫定的なデータを用いて解析を進めて成果発信に繋げる。
一部の購入した物品について、予想よりも安価に入手することが可能であったため次年度使用額が生じた。次年度使用額に関しては、来年度にさらに追加する予定である研究協力施設における事務費の補填に使用する予定である。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 1件)
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