研究課題/領域番号 |
21K21242
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
市村 大輔 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 産総研特別研究員 (10901077)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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キーワード | 神経筋骨格モデル / すくみ足 / 歩行シミュレーション / パーキンソン病 / リハビリテーション |
研究成果の概要 |
すくみ足はパーキンソン病などで多くみられる症状であり,「足底があたかも床面にへばりついたようになって一時的に歩けなくなる状態」と言われている. 本研究では,このすくみ足を再現しうる神経筋骨格モデルの構築を行なってきた.このモデルを用いて,すくみ足様の現象が表現されるのかを調べた.具体的には脳幹モデル内の筋緊張を調整するPPNと歩行リズムを調整するCnFのパラメータを歩き始めの数秒間のみ,それぞれ変化させた.1万通りのパラメータの組み合わせから,1正常歩行,2転倒,3すくみ足様歩行と3つのパターンが確認できた.これらの結果から,すくみ足の出現条件が特定できると示唆される.
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自由記述の分野 |
病的歩行シミュレーション
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パーキンソン病患者の多くが経験する「すくみ足」は,転倒の主たる要因として知られている.しかしながら,その発生機序には不明な点も多く,治療法も未だに確立されていないのが現状である.本研究は,計算機上に2次元神経筋骨格モデルを構築し,神経モデルのパラメータを変更することで,すくみ足の発生条件を検証した.計算機上で神経モデルと身体モデルを構築することにより,異常動作の因果関係を解明しうるものとして,学術的価値は高い.さらに,この結果は,すくみ足の症状改善に有効な介入手段を,個人の病態に応じて検討・提案できる可能性があり,社会的意義は大きいといえる.
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