本研究課題では,NFVネットワークのトポロジ特性の変化に追随可能なサービスチェイニングを実現するために,(1)数理最適化に基づく手法と(2)機械学習に基づく手法の確立について実施した. (1)に関しては,容量制約付き最短経路ツアー問題(Capacitated Shortest Path Tour Problem: CSPTP)に基づくサービスチェイニングの最適性と処理時間を両立するラグランジュ緩和による解法を確立し,SPTP制約に関する全ユニモジュラ性を考慮したILPの線形緩和法についても同様に確立した.数値実験より,提案手法は解の最適性を維持しながらオンライン処理を実現できることを確認した.得られた成果は,国内研究会3件,国際会議1件,雑誌論文1件で報告している.また,VNFの多様性と冗長性を考慮したサービスチェイニングと機能配置を整数線形計画として定式化し,資源効率とサービス可用性の観点から提案手法の有効性を確認した.得られた成果は国内研究会1件で報告している.現在雑誌論文への投稿準備を進めている. (2)に関しては,グラフニューラルネットワークと深層強化学習を連携した (CSPTP) に基づくサービスチェイニングの解法を確立した.数値実験より,提案手法は,トポロジやサービス需要の変化にアダプティブに対応しながら効率的に資源を割り当てることを確認した.得られた成果は国内研究会1件,国際会議1件で報告している.また国際会議で投稿した内容の発展版を推薦論文として雑誌論文1件に投稿している.
|