暗号の安全性が低下すると,通話や通信内容の盗聴や改竄の脅威が現実的となり,日本国民が移動体通信サービスを安全に利用することが困難になる. 本研究成果によって,7段縮小版のKASUMIが秘密鍵の総当たり攻撃よりも効率的に解読可能であることを示した.KASUMIの標準仕様段数は8段である為,KASUMIは積分攻撃に対して安全性を有している事が明らかとなり,日本国民が移動体通信サービスを安心して使うことが可能である.また,移動体通信サービスは日本だけでなく,世界中で利用されている為,移動体通信サービスで使用される暗号アルゴリズムの安全性を評価した本研究成果は社会的に大変意義があるものである.
|